最新号
2025年11月号
サケ新巻の思い出
店主の小野です。今月も「海のごちそう頒布会」をお買い上げいただきありがとうございます。商品やサービスに関してお気づきの点がありましたら、同封のハガキでお知らせ頂ければ幸いです。
今年も、気がついたら11月も半ばとなりました。年々月日の経つのがとても早く感じるようになり少々焦りのようなものを感じる今日この頃です。皆様いかがお過ごしでしょうか?
三陸は、本来ならば「秋サケの水揚げ」のピークに入る時期なのですが、残念ながら今年も不漁の年になりつつあるようです。ただ、全くサケが捕れない訳でもないかと思いますので、可能な限り仕入れていきたいと思います。
秋サケはいろいろな食べ方がありますが、個人的に一番好きなのは「サケの新巻づくり」です。元来、「サケの新巻」は、水揚げされたサケの内臓を取り出し、たっぷりの塩をサケの全体にすり込んでから、何日か漬け込みます。その後、表面をたわしなどでよく洗ってから水に数時間漬け込んだ後、寒風で数日間干して乾燥すれば出来上がりです! 我々の製品「サケの新巻づくり」も、基本は同じように下ごしらえしてから焼き上げています。、流石に塩分の含量や乾燥の具合は食べやすいように調整していますが。
この「サケの新巻」で思い出すことがあります。大学を卒業し大阪でサラリーマン生活をスタートした頃の話です。家業で水産加工をやっていた父から約3kgほどの立派な「サケの新巻」が届きました。当時は一人暮らしで小さな包丁一本しかなく、乾燥して堅くなったサケを切身にするのに一苦労したものです(^-^;)
2年後に父が急死したため岩手に戻ったのですが、その年の年末に取り組んだのが、新巻作りを切身にして真空包装したギフトでした。
当時は、サケ新巻の一本売りが普通で、私が作ったサケ新巻のギフトは地元で好評となり、沢山のご注文をいただいたのですが、切身を切れるのは私だけで、夜遅くまで仕事をしたことが懐かしい思いです。
最後にご案内です。私共の「焼魚」は、冷蔵庫などで解凍してからオーブントースターで皮目に少し焼き色をつけてお召し上がりください。もちろん湯煎もいいのですが一層美味しくいただけますよ。



