24年3月号
三陸のカキとムール貝
店主の小野です。今月も「海のごちそう頒布会」をお買い上げいただきありがとうございます。商品やサービスに関してお気づきの点がありましたら、同封のハガキでお知らせ頂ければ幸いです。
3月も中旬になると日の出時間も早くなり、まだまだ寒い三陸ですが春が近くなってきたことを実感するようになります。皆様お元気でお過ごしのことと存じます。
先日、スーパーの魚売り場をのぞいたら地元で水揚げされたばかりの新鮮な「ムール貝」が並んでいて、ふと昔の事を思い出し懐かしくなりました。
私が小学生の頃ですから50年以上も前の話です(^-^; 当時私が住んでいた地域には海水浴場が3カ所もあり、夏休みには、ほぼ毎日仲間達と一緒に徒歩で10分もかからない海辺で遊んでいたものです。
遊び疲れると、たき火をおこして岩場にはりついている「ムール貝」(こちらではシュウリ貝と言います)やツブ貝をゆで、母ににぎってもらったおにぎりで昼食。子供心に、茹でたてのムール貝は最高に美味しいと思ったものでした。
その後、大人になるとテレビ番組などでフランス料理の食材として「ムール貝」を見かけるようになりました。まさか・・・・子供の頃に毎日海辺でほおばっていたあの貝をフランスの人達が楽しんでいるとは?何だか嬉しくなりました。
この仕事をするようにになり、時折スーパーで新鮮な「ムール貝」を見かけるようになったので、漁業関係者の方々に安定調達について相談したことがあります。残念ながら、現状ではこの貝はカキ養殖の棚に付着した限定品とのことでした。いずれは安定生産できるようになればと思う次第です。
さて、毎年この時期に限定して水揚げしたてを加工している三陸のカキですが、昨年からの高い海水温の影響で生産量が減少しそうだと聞いています。正直頭が痛いです・・・・。現在は、長くご愛顧いただいている「カキの時雨煮」、「カキのマリネ」を製造しています。一方で、昨年から新たに加えた「カキクリーム煮」は、原料不足で見送りになるかもしれません。2品については、用意できましたらオンラインショップなどで一般商品扱いでご紹介させていただきます。