最新号
25年10月号
三陸の秋漁
店主の小野です。「海のごちそう頒布会」をお買い上げいただき、ありがとうございます。商品やサービスに関してお気づきの点がありましたら、同封のハガキでお知らせ頂ければ幸いです。
今年も昨年と同様に9月に入っても「危険な暑さ」というフレーズが毎日にようにテレビのニュースで飛び交い、日本は、いよいよ東南アジアの気候になってしまったのかと思うような日々が続きました。皆様、お元気でお過ごしのことと存じます。
さて、北海道及び三陸地域では、毎年お盆休みが明ける頃から、秋漁の時期に入ります。まず、ビックリしたのは、8月下旬から北海道沖でスタートした「サンマ漁」です。皆様ご存じのように、ここ数年見たこともなかったような大型サンマが何年かぶりに大漁となりました。かなり大きな群れだったようで、北海道沖から内陸各地の漁港に搬送し、サンマの水揚げが続きました。このエッセイを読んでいただいている皆様の中にも、新物のサンマを召し上がった方も多いかと思います。
かく言う私も市内のスーパーに並んだ生サンマを購入し、バーベキューコンロを引っ張り出して炭火でジュージュー香ばしく焼き上げ、塩焼を楽しみました。炭火で魚を焼くというのは、炭火の準備から始まって、焼きあげ時の火の管理、最後の網やコンロの片付けまで、結構面倒なのですが、それではたまにはいいものです。
皆様にも早く、新鮮なサンマ料理をお届けしたいところですが、この時期のサンマは漁場が遠いために鮮度を保つことが難しく、我々が原料魚として調達できるのはもう少し先になりそうです。ただ、水産庁の長期予報によると、来遊量は昨年並みの低水準となる見通しとのことす。魚の水揚げは、「水もの」?でもあるので、サンマの水揚げが今後も続くことを願っています。
サンマに続いて旬を迎えるのは「秋サケ」ですが、今のところ秋サケの水揚げは昨年をさらに下回って減少する見込みのようです。秋サケは他の魚以上に海水温度の影響を受けるとのことなので、水揚げが好転するのは難しいのかもしれません・・・。 ただ、塩で馴染ませた「秋サケ」の焼き魚は、リクエストも多いので、何らかの形で販売できるよう頑張るつもりです。



