

最新号
25年5月号
メニュー開発の取り組み
店主の小野です。今月も「海のごちそう頒布会」をお買い上げいただきありがとうございます。商品やサービスに関してお気づきの点がありましたら、同封のハガキでお知らせ頂ければ幸いです。
昨年は、初夏の頃からうだるような暑さが続き、6-8月の海水温が例年よりも10℃も高くなり、三陸の秋漁が大幅に減少する大きな要因となりましたが、ありがたい事にイワシ漁は豊富でした。今年は三陸の青魚のみならず他の魚種の水揚げも増えて欲しいものです。
さて今回は、三陸の青魚の水揚げが減少している中、私共が現在取り組んでいる「メニュー開発」の取り組みについてお伝えします。
まずは、例年秋から春にかけて水揚げのピークを迎える「サバ漁」ですが、今のところ不漁が続いています。 我々のメニューでも人気の「サバ味噌煮」の原料魚ですので頭が痛いのですが、現在、ノルウェー産と九州産のサバ両方で、試作を重ねています。それぞれ、魚の特性に少し違いがあるので、味噌の組合せや調味料を工夫しながら、調整を進めているところです。
サンマは、昨年よりは少し水揚げが増加しましたが、以前ほどの脂質量ではないので、軽く衣をつけて油通しをしてからの蒲焼調理や、今まで以上に柔らかく仕上がる煮付けのレシピ開発等に取り組んでいます。
一方で、昨年の秋冬漁では唯一豊漁だったイワシは、鮮度も良く脂質も十分ですので、和風のみならずさらに新たなメニュー提案をしていく所存です。
また、海外産ですが良質な脂質の原料魚も調達しています。例えば、3月のメニューでお届けした「ニシン照焼」、「ホッケみりん干し焼」の原料魚は、両方ともにノルウェー産です。水揚げから急速凍結までの品質管理が徹底しているので調理後の風味もよく、お陰様で両メニューともご好評いただいています。
原料魚は、この他、マダラ、ホタテ、赤魚、ブリ、原料調達面でメニュー回数が限られるかと思いますが「秋サケ」も含め、和食はもちろんのこと、中華風の味付けや、この冬場も好評いただいた「ホタテのチャウダー風」のような洋風メニューのご提案など、さらにメニュー提案を広げていく予定です。今後ともよろしくお願い致します。