最新号
26年2月号
漁業生産はグローバルの時代
店主の小野です。今月も「海のごちそう頒布会」をお買い上げいただき、誠にありがとうございます。商品やサービスについてお気づきの点がございましたら、同封のハガキにてお知らせいただければ幸いです。
今年もまもなく、東日本大震災が発生した「3.11」を迎えます。あれから15年、震災の年に生まれた子どもたちは中学3年生になる年齢です。沿岸地域で暮らす大人の私たちは、あの日の教訓を決して風化させることなく、今後も防災意識を持ち続けていかなければならないと改めて感じております。
さて、先日地元紙に、岩手の漁業経営者がオーストラリアで「磯焼け対策」と「ウニ養殖」に取り組んでいるという記事が掲載されていました。
ウニは海藻類を餌に成長しますが、近年は日本のみならず海外でも海水温の上昇などの影響により海藻が激減し、「磯焼け」が深刻化しています。その結果、ウニの成長にも大きな影響が出ています。地元で磯焼け対策に取り組んでいることは耳にしていましたが、海外でも現地漁業者と協力しながら事業を始めていると知り、大変心強く感じました。
また、広島では2025年のカキ養殖が海水温上昇の影響を受け、地域によっては生産量の80%以上が死滅するという歴史的な不漁に見舞われたと報じられています。これまで想像もしなかった自然環境の急激な変化が起きているのだと痛感せざるを得ません。これを見て先月の地元テレビ局の報道を思い出しました。
それは、フランスのカキ養殖組合と宮城県のカキ漁業関係者との交流についての内容でした。1970年代、フランスでカキの大量死が発生した際、宮城県から送られたマガキの稚貝がフランスのカキ養殖を救い、現在フランスで流通するカキの80%以上が日本由来の種であるという話です。このような歴史的なつながりが、今も交流として続いていることに深い感慨を覚えます。
漁業生産の減少は、日本だけでなく世界的な課題となりつつあります。一度資源が枯渇すると回復は非常に難しいと言われています。魚食文化が世界に広がっている今こそ、漁業生産を地球規模で考え、持続可能な形で守っていくことが求められているのだと思う次第です。



